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大学入学共通テスト、女子は「難関大」「理系」志向高まる…過去問ない「情報I」に緊張

読売新聞 / 2025年1月18日 13時0分

大学入学共通テストの時間割

 大学入学共通テストが18日朝、全国各地で一斉にスタートした。今回は新教科の導入や科目の再編があり、初めての問題に挑む受験生らは、緊張した面持ちで試験会場に向かった。

■デジタル化受け

 今回の共通テストでは、プログラミングなどを扱う「情報I」が新科目として加わった。社会のデジタル化が進むなか、情報を見極める力や、情報技術を活用して世の中の課題を解決できる人材を育成するためだ。

 東京都立高3年の生徒(17)は、「情報Iは過去問がなく、どういう問題が出るか不安。得意科目の日本史などでカバーしたい」と話し、国立大の文系学部を目指す都内の私立高3年の男子生徒(18)は「プログラミングなど理系の要素が入っているため、予想問題を念入りにこなし、準備を重ねてきた。これまでの成果を発揮したい」と力を込めた。

■学費家計に重く

 東京大など、学費値上げに踏み切る大学が増えている。物価高で大学進学の費用負担が重くなっていることを心配する受験生もいた。

 1年間浪人をしてきた福岡市の男性(19)は、関東地方の公立大を志望するが「一人暮らしだと親からの仕送りにも限度があると思う。アルバイトで生活費を稼がないといけない」と語った。北海道の公立高3年の女子生徒は(18)も「道外の大学に進学したい気持ちもあったが、自宅から通える大学を第1志望にした」と話した。

■「社会課題解決」

 今年の大学入試では、女子受験生の「難関大」「理系」志向が高まっているのも特徴だ。

 大手予備校の河合塾が昨秋に実施した全国模試の分析結果によると、東大や京都大などの「国立難関10大学」の理系学部を志望する女子受験生は、前年比8%増となり、男女合計より3ポイント高かった。特に人気なのが昨年10月に東京工業大と東京医科歯科大が統合して発足した東京科学大で、女子の志願者数は同16%増と大幅に上昇した。

 女子受験生の志望先を学部系統別(国公立大)に見ると、「土木・環境」が同24%増、「応用化学」が16%増、「機械・航空」が15%増で、従来は男子の比率が圧倒的に高かった学部や学科を志望する女子が増えている。

 横浜市の私立高3年の女子生徒(18)は「理系を目指す女性が珍しいとされていることの方がおかしいと思う。環境問題に関心があり、大学で理学や工学を学んで社会課題の解決に貢献したい」と希望を膨らませた。

 河合塾教育研究開発本部の近藤治・主席研究員は「働く母親の姿を見て、若い女性のキャリア観が多様化しているのも要因ではないか」と分析する。

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