事件の背景は公表されず、動機への言及があるか注目…蘇州の日本人死傷事件で２３日判決

日本人親子が襲われたバス停（２０２４年６月２５日、中国江蘇省蘇州市で）

　【上海＝田村美穂】中国江蘇省蘇州市で昨年６月、日本人親子らが刃物を持った中国人の男に襲われて死傷した事件で、蘇州市の中級人民法院（地裁）が２３日、殺人と殺人未遂罪に問われた５０歳代の男に対し、判決を言い渡すことが決まった。在上海日本総領事館が１８日、明らかにした。事件の背景は公表されておらず、動機への言及が注目されている。

　判決公判は総領事館員らが傍聴する予定だ。日中関係筋によると、男は無職で家族もいなく、孤立感を深めていたという。今月９日の初公判は岡田勝総領事らが傍聴したが、日本の報道機関には公開されず、内容は明らかになっていない。

　事件は昨年６月２４日夕に発生。日本人学校のスクールバスを待っていた日本人親子が負傷し、男を制止しようとした中国人女性の胡友平さん（当時５４歳）が死亡した。