大学入学共通テストの初日終了…現代文に大問追加「時間的に厳しい内容」
読売新聞 / 2025年1月18日 20時38分
大学入学共通テストが18日、全国の651会場で始まった。現行の学習指導要領に対応した初めての共通テストで、初日は地理歴史・公民、国語、外国語の試験があり、最も受験者が多い外国語は45万4899人が受けた。2日目の19日は、理科と数学、新教科の情報の試験が行われる。
出題教科・科目がこれまでの「6教科30科目」から「7教科21科目」に再編され、読解力や論理的な思考力を測る問題が目立った。今回は旧課程で学んだ浪人生向けの科目も出題された。
18日に行われた国語では、近代以降の文章(現代文)に大問が一つ追加された。「インフォームドコンセント」など外来語の使用について、文章やグラフなど複数の情報を関連づけて考える力が問われた。
国語について、大手予備校「河合塾」の福永寿美子講師は「大問数が増え、解答時間が10分延びたが、時間的な余裕はなかっただろう。追加された大問は、対策をしっかりしたかどうかで差がつくのでは」と分析した。
地理歴史・公民では、近現代の日本史と世界史を融合した「歴史総合」や、「公共」などが初めて出題された。東京都内の私立高3年の男子生徒(18)は「『歴史総合、日本史探究』を選択したが、世界史の要素が思った以上に入っていて、難しかった」と振り返り、公立高3年の男子生徒(18)は「『公共、倫理』は資料から読み解く問題がかなり多く、時間が足りなかった。19日の理系科目は得意なので、満点を取るつもりで挽回したい」と話した。
今回の共通テストでは、新聞を素材にした問題も出題された。「歴史総合、日本史探究」では、小説家・松本清張を題材にした大問の中で、西南戦争時に軍費調達用に発行された「西郷札」について、1877年の読売新聞記事などを示し、西郷隆盛の命運とともに西郷札の価値がなくなったことを答えさせた。
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