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徳島は「キムタクごはん」・愛媛では「オレンジピラフ」も…四国4県の給食分析、見えてきた地域の特色

読売新聞 / 2025年1月19日 11時52分

調査結果をまとめた冊子を手にする安芸さん(香川県善通寺市で)

 香川は麦ご飯が半数を占め、愛媛はたいのメニューが豊富。徳島は外国料理が目立ち、高知は魚より肉の主菜が多い――。四国学院大(香川県善通寺市)の学生たちが、四国4県の学校給食センターなど各3か所の3か月分の献立計781食を分析したところ、地域の傾向がうかがえる結果となった。(黒川絵理)

 取り組んだのは同大学の田尾和俊教授(情報加工学)の授業を受講している学生ら十数人。4年安芸史佳さん(21)によると、複数校に提供する学校給食センターなどの献立表について、インターネットで公開されている情報をもとに調べた。香川では高松市の一部、丸亀市中央、観音寺の両センターを対象とした。春、秋、冬で分析しようと、2023年の6、10月と24年の2月分を集めた。

 メニューを「主食」「主菜」「副菜・汁物・スープ・デザート」に分類し、4か月かけて集計。主食について、米飯、麦ご飯、雑穀ご飯、パン、麺類で集計した結果、香川以外の3県は米飯が6~8割程度を占めて最多だが、香川の献立では麦ご飯が半数を占めた。混ぜご飯やカレーなども麦ご飯で提供されていた。

 徳島ではキムチとたくあんを混ぜた「キムタクごはん」、愛媛ではミカンジュースで炊いた「オレンジピラフ」が出されていたという。

 パンの割合は1~3割ほどにとどまり、各県とも半数程度がコッペパンだったが、クロワッサン(高知)やさつまいもパン(徳島)などもあった。

 主菜のメインで最多の具材は、高知のみ肉で約3割を占め、ほか3県は魚介だった。魚介では煮物などでサバ、イワシが多かった。愛媛ではイカとホキも多く、鯛は天ぷらや照り焼きなどとして5種類のメニューで出されていた。

 外国料理も各県であり、徳島が7種類のメニューで最多。厚揚げや野菜を甘辛く煮込んだ中国の家庭料理「チャアシャンドウフ」、豆や野菜、ひき肉を煮込んだメキシコ由来の「チリコンカン」などだった。

 「副菜・汁物・スープ・デザート」では、各県内や、全国各地のご当地汁物が多く見られた。丸亀市中央学校給食センターでは、さだまさしさんが作った同市のイメージソングに出てくる「月菜汁」という歌詞から作られた汁物が登場。愛媛では地鶏ともち麦が具材の「東温汁」が献立にあがっていた。

 高知県出身の安芸さんは「集計は大変だったが、自分が味わった給食と比較し、現在はデザートが充実していてうらやましく思うなど、楽しく作業できた」という。香川県丸亀市出身の4年佐野颯さん(21)も「名前を見ただけではわからないメニューもあり、地域ごとの特色があっておもしろい」と話す。

 調査結果は、同大学が年2回各8000部を発行し、無料で配布している冊子「interestインタレスト」の今年度前半号に掲載。好評で、自治体から「100部取り寄せたい」との依頼もあったという。

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