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日蓮聖人の像を囲う御厨子、金高騰で修復ピンチ…山梨・身延山でクラウドファンディング「勧進」開始

読売新聞 / 2025年1月20日 16時59分

 日蓮宗の開祖・日蓮聖人(1222~82年)の入滅後、身延山(山梨県身延町)の山頂に整備された奥之院思親閣が、日蓮聖人の像を囲う御厨子おずしの修復に向けたクラウドファンディング(CF)を始めた。御厨子は約200年前に作られて以来、初の修復というが、金の高騰の余波により、修復費は数千万円かかる見通しとなったといい、広く支援を求めている。(米山裕之)

 身延山は聖人が晩年を過ごした地で、聖人が開いた身延山久遠寺は日蓮宗の総本山とされている。聖人は身延山にいる間、故郷の両親を思い出しては山頂に登り、房州・小湊に向かって祈りをささげていたとされる。

 聖人の入滅後、身延山山頂に思親閣が整備され、御厨子は約200年前に思親閣の中心である祖師堂内に作られた。聖人とその両親、6人の弟子の像を守る「家」の役割をしている。しかし、長い歳月を経て金箔きんぱくや漆が剥がれ、木の壁や屋根の損傷も目立つようになった。

 思親閣は昨年10月から聖人の御厨子を運び出して修復作業を進めている。ただ、金箔で装飾する必要があるが、金価格の高騰で修復費は5000万円ほどになる見込みで、信者の寄進だけでは足りず、CFを利用することにしたという。

 今回はCFを(修復などのために金品を募る)勧進と位置づけ、御厨子の修復を4工程に分けてそれぞれ資金を募る「ショート勧進」と、御厨子修復など長期的な支援を目的とする「ロング勧進」の2種類を用意した。

 御厨子を解体・修復する第1回のショート勧進(2月27日まで)は500万円が目標。1口1万円からで、像に着せていた衣から作ったお守りや聖人お手植えの杉の木札などをお返しとして用意した。1口3000円からのロング勧進(来年8月30日まで)は100万円を目標とし、特製の御朱印などがお返しとなる。いずれも、専用サイト=QRコード=から。

 思親閣の下里是龍別当は、「大切な御厨子を将来世代に残していくため、多くの人にご支援いただきたい」と話している。

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