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大統領就任直後に200本以上の大統領令や指示か…トランプ氏「米国をかつてないほど偉大にする」

読売新聞 / 2025年1月20日 11時29分

19日、米ワシントンでの集会で演説するトランプ次期大統領=AP

 【ワシントン=阿部真司、淵上隆悠】米国のドナルド・トランプ次期大統領(78)は20日、首都ワシントンで行われる就任式に臨み、同日正午(日本時間21日午前2時)に第47代大統領に就任する。トランプ氏は19日にワシントンでの集会での演説で「米国をかつてないほど偉大にする」と訴え、バイデン政権の路線からの大転換を予告した。

 トランプ氏は19日、「勝利集会」と名付けたイベントで、約1時間にわたって演説した。不法移民の強制送還や石油と天然ガスの増産、官僚機構改革などを進めると強調し、「私は歴史的な速さと強さで行動し、我が国が直面するあらゆる危機を解決する」と主張した。

 その上で、「米国の衰退の4年間は幕を閉じ、我々は強さと繁栄、誇りに満ちた新たな一日を始める。ワシントンの腐敗した政治体制に終止符を打つ。もうこれ以上、我慢はしない」と述べ、バイデン政権の路線との決別を訴えた。

 トランプ氏は就任後、バイデン政権の政策を覆す大統領令を出す方針。FOXニュースは関係者の話として、トランプ氏が20日に計200本以上の大統領令や指示を出すと報じた。

 トランプ氏は集会で「バイデン政権の過激で愚かな大統領令は、私が就任宣誓をした数時間以内に廃止されるだろう」と宣言。「20日の夕日が沈む頃には、国境への侵入はすべて停止する」と述べ、国境警備に焦点を当てた大統領令に署名する方針を示した。

 経済政策について、「バイデンが米国のエネルギー(産業)に仕掛けた戦争を止める。資源を解き放ち、インフレを迅速に撃退し、地球上で最も低い電気料金を実現する」と訴えた。

 就任式は米連邦議会議事堂前で行われる予定だったが、記録的な寒さが予想されることから、議事堂内に変更された。トランプ氏は就任宣誓を行った後、就任演説を行う。

 トランプ氏の招待で、イタリアのメローニ首相やアルゼンチンのハビエル・ミレイ大統領ら右派の首脳が出席する。就任式への海外首脳の参加は異例。日本からは岩屋外相、中国からは韓正ハンジョン国家副主席が出席する。米メディアによると、英独仏は右派政党の関係者が招待され、波紋を呼んでいる。ワシントンでは、就任式を前にテロなどを警戒した厳戒態勢が敷かれている。

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