フジでＣＭ差し止め相次ぐ、４０社前後がＡＣジャパンに差し替え…企業側「社長の説明は不十分」

フジテレビ。東京・お台場で。２０２１年４月８日撮影。

　タレントの中居正広さんと女性の間にトラブルがあり、フジテレビ社員の関与が報じられた問題を受け、大手企業でフジテレビでの自社ＣＭ放映を差し止める動きが広がっている。ホンダやセブン＆アイ・ホールディングス（ＨＤ）など少なくとも４０社前後が当面の間、公益社団法人ＡＣジャパンの広告に差し替えると明らかにした。

　ホンダ広報は「フジテレビに関して報道されている内容などを総合的に勘案した」と説明。日本マクドナルドＨＤ広報は「一連の報道やフジテレビの発表内容を総合的に判断した」としている。

　日産自動車は人気アニメ「サザエさん」などを対象にＣＭを差し止めた。スズキやマツダ、キリンＨＤ、サントリーＨＤ、三井住友銀行、第一生命保険、資生堂、ＫＤＤＩ、東京電力ＨＤ、日本郵政グループなども差し止めている。

　フジテレビの港浩一社長は１７日の記者会見で、第三者の弁護士を中心とする調査委員会を設置し、調査を行うと表明。だがその後、トヨタ自動車やＮＴＴ東日本、サッポロビールなどが相次いでＣＭを差し止めた。２１日から差し止める予定のイオンは「十分な説明だと認識できなかった」とするなど、企業の理解を得られなかったとみられる。