元兵庫県議死去めぐるN国・立花氏の言動が波紋 批判の望月記者を提訴の意向も
J-CASTニュース / 2025年1月20日 16時15分
兵庫県知事選で演説する「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首。言動が波紋を広げている(写真:Pasya/アフロ)
「NHKから国民を守る党」の立花孝志党首による元兵庫県議・竹内英明さんをめぐるX投稿が波紋を広げている。
竹内さんの訃報を受けて立花氏が発信したX投稿に、各方面から「名誉棄損」を指摘する声が上がっているものだ。
立花氏「兵庫県警からの継続的な任意の取り調べ受けていた」を投稿後に削除
竹内さんは兵庫県議会の会派「ひょうご県民連合」に所属し、2024年にパワハラ疑惑が内部告発され、波紋を広げていた斎藤元彦兵庫県知事をめぐる県議会調査特別委員会(百条委員会)の委員を務めていた。
24年11月に行われた知事選では、竹内さんは斉藤知事に関する問題を厳しく追及していたことなどを理由として、インターネット上で誹謗中傷を受け、投開票後、県議を辞職した。
この知事選で立花氏は斎藤氏を応援する目的で立候補し、街頭演説やネット上で竹内氏をはじめとする委員に関する情報などを発信していた。
報道によると、竹内さんは2025年1月18日夜に自宅から病院に搬送され、死亡が確認された。遺書などは見つかっていないものの、自殺とみられている。
波紋を広げているのは、竹内さんの死去をめぐる立花氏のX投稿だ。「竹内元県議は、昨年9月ごろから兵庫県警からの継続的な任意の取り調べを受けていました」などとするもので、20日までに投稿は削除されている。なお、立花氏は自身のYouTubeチャンネルでも同様の主張を行っていた。
立花氏の主張をめぐっては、産経新聞が19日、「立花孝志氏『逮捕が怖くて命絶った』と投稿も兵庫県警は完全否定」と報じた。県警の村井紀之本部長も20日の県議会警察常任委員会の答弁で、任意での事情聴取や逮捕の予定を否定した。
望月氏「立花氏の言動の数々は、もはや『言論の自由』の範疇を超えた暴力」
SNSでも、立花氏の主張に対する批判が相次いでいる。
紀藤正樹弁護士は19日、竹内さんの訃報を引用し「衝撃。悲しすぎる。合掌」と追悼のコメントを寄せた。
別の投稿では、「虚偽なら"死者に対する名誉毀損"の可能性があるのでは」「虚偽の事実であれば、刑法第230条2項の『死者への名誉毀損』罪の適用可能性があります」としている。
東京新聞・望月衣塑子記者は、「また一つの悲劇が生まれてしまった。元兵庫県議・竹内英明氏が自ら命を絶ったとみられている。背景に、立花孝志氏が『犬笛』を吹き続けた結果、SNS上での誹謗中傷がエスカレートしたとの指摘がある」と主張。
「立花氏の言動に踊らされて、ネットで誹謗中傷を行ってきた人々は、自分たちの行動が何をもたらしたのかを深く考えてほしい。煽動に乗り、人の尊厳を踏みにじる行為に加担することは、決して許されない」と立花氏の行動に異議を唱えた。
その上で、「立花氏の言動の数々は、もはや『言論の自由』の範疇を超えた暴力だ。発信力を持つ者には、言葉が生む影響に責任を負う義務がある。無責任に人々を煽り、命を危険にさらすような行為は直ちに止めるべきだ」としている。
一方、立花氏は望月記者のポストをめぐって提訴の構えを見せている。
「立花孝志が、望月イソコに裁判!!! この、望月イソコ氏のポストは明らかな、私に対する名誉毀損になるので、明日東京地方裁判所に望月イソコを被告として、提訴します!」と激怒。
望月記者は自身のポストを編集し、当初「立花孝志氏の言動がまた一つの悲劇を生んだ」としていた部分を削除したが、立花氏は「現在! 望月イソコは、立花孝志氏の言動が という、部分を削除しましたがそれは遅いです。裁判します!」としている。
虚偽の事実であれば、刑法第230条2項の「死者への名誉毀損」罪の適用可能性があります>紀藤正樹弁護士 元兵庫県議の死去に対するN国立花孝志党首の投稿 発言が罪に当たる可能性指摘https://t.co/CIMS60AKvi
— 紀藤正樹 MasakiKito (@masaki_kito) January 20, 2025
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