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強豪の監督に「夏合宿に連れてって」、直談判実り総体500m優勝…前橋育英・山口撞親

読売新聞 / 2025年1月22日 5時0分

男子500メートルで優勝した前橋育英・山口撞親選手=大金史典撮影

 冬の全国高校総体(インターハイ=全国高体連など主催、読売新聞社共催)は21日、横浜市でフィギュアスケート選手権大会の女子予選B組と男子予選、盛岡市でスピードスケート選手権大会の男女1500メートルと500メートル、男子1万メートル、北海道苫小牧市でアイスホッケー選手権大会の1回戦が行われた。

 群馬県勢は、スピードスケート男子500メートルで前橋育英の山口撞親(ひろちか)選手(3年)が1位、嬬恋の佐藤侑翔選手(2年)が8位だった。男子1500メートルは嬬恋の船場充嵩選手(3年)が8位、女子1500メートルは嬬恋の小針侑純選手(1年)が21位、女子500メートルは嬬恋の干川葵選手(2年)が24位で、それぞれ県勢で最高位だった。フィギュアスケート女子は市前橋の星野真璃選手(3年)が決勝進出を逃した。アイスホッケーでは渋川工が龍谷富山(富山)に勝った。高崎工は武相(神奈川)に敗れた。

◇…スピードスケート…◇
▽男子500メートル 〈1〉山口撞親(前橋育英)36秒42〈8〉佐藤(嬬恋)37秒52

山口撞親選手(前橋育英3年)

 手を組んで祈る時間が長く感じられる。読み上げられた最終組のタイム――、「頂点をとった!」。その瞬間、強く右手を握りしめた。

 姉が楽しそうに滑っているのを見て幼少期にスピードスケートを始めた。前橋育英に進学し、自分の苦手なところを確認しながら練習メニューを考え、「自分との闘いに集中したい」と没頭してきた。

 「最後のインターハイでは勝ちたい」。大会と同様のリンクで練習をするため、全国から強豪選手が集まる嬬恋の土屋賢祐監督に「夏の合宿に連れて行ってほしい」と直談判。青森と北海道で約1か月、嬬恋の選手と汗を流し、課題だったスタートを重点的に練習した。

 この日はやってきたことを意識し、「いいスタートが切れた」と言い切った。22日は男子1000メートルに出場する。「自分に勝つだけ。そうしたら1位もついてくる」。大一番でも3年間変わらなかった姿勢を貫く。(窪田陸)

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