ヤマトが「ネコポス」再開へ、自社単独サービス併存に踏み切る…日本郵便は撤回要求

ヤマト運輸

　ヤマト運輸は２１日、日本郵便への配達委託に合わせて終了する予定だった薄型荷物「ネコポス」を全国で再開すると発表した。委託内容を巡り、ヤマトと日本郵便は対立しており、ヤマト側は自社単独のサービスも併存させる判断に踏み切った格好だ。

　ヤマトは、ネコポスを継続する理由について「お客さまのニーズに応えるため」としている。委託した場合と比べ、ネコポスは最短で翌日に配達できるという。ヤマトは２０２３年１０月以降、日本郵便に配達を委託する類似のサービス「クロネコゆうパケット」へ切り替えを進めており、ネコポスの販売を順次終えていた。

　一方、日本郵便は「協業に係る合意に明確に違反する内容だ。撤回を求める」とのコメントを出した。

　両社は２３年６月、今年２月までにネコポスをクロネコゆうパケットに一本化することで合意した。だが、ヤマトが昨年秋に計画の見直しを申し入れたことに日本郵便が反発し、訴訟に発展している。