イスラエル、ヨルダン川西岸北部で大規模な軍事作戦…ネタニヤフ首相「テロ撲滅」目的と発表

ネタニヤフ首相＝ロイター

　【エルサレム＝西田道成】イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相は２１日の声明で、パレスチナ自治区ヨルダン川西岸北部ジェニンで「テロ撲滅」に向け大規模な軍事作戦を開始したと発表した。パレスチナ通信は２１日、イスラエル軍の攻撃で１０人が死亡し、４０人が負傷したと伝えた。イスラム主義組織ハマスは抗戦の強化を呼びかけており、緊張が高まる恐れがある。

　ネタニヤフ氏は声明で、「我々はイランが影響力を及ぼすところはどこであれ断固とした行動を取り続けている」と強調した。パレスチナ自治区ガザやレバノンで停戦しているのを念頭に、軍事活動の比重を西岸に移すことを示唆した可能性がある。ジェニンの難民キャンプにはハマスなどの戦闘員が潜んでいるとされ、軍はこれまでも大規模な作戦を展開してきた。

　パレスチナ通信によると、イスラエル軍は２１日、ジェニンを複数回空爆し、地上部隊も展開した。イスラエルの主要紙ハアレツによると、軍は作戦を「必要な限り続ける」としている。