トランプ大統領「中国がメキシコとカナダに合成麻薬を送っている」…対中関税10%引き上げ検討
読売新聞 / 2025年1月22日 21時19分
【ワシントン=田中宏幸、池田慶太】米国のトランプ大統領は21日、ホワイトハウスで記者会見を開いた。中国からの輸入品に10%の追加関税を課すことを検討していると表明したほか、欧州連合(EU)にも追加関税を課す可能性に言及した。また、中国の
トランプ氏は、「中国が、メキシコとカナダにフェンタニル(合成麻薬)を送っているという事実に基づき、中国に10%の関税を課すことを議論している」と述べた。中国で製造されたフェンタニルがカナダやメキシコを経由して米国に入っているとし、「フェンタニルで多くの人々が殺され、家族が崩壊している」と主張した。追加関税の発動時期は「恐らく2月1日になる」と述べた。
EUについては、「米国の車や農産物を買わず、ひどい扱いをしている」と批判した。米国に対するEUの貿易黒字を問題視し、「彼らは関税を課されることになるだろう。それが公平さを得るための唯一の方法だ」と語った。
トランプ氏は就任初日の20日には、カナダとメキシコに対し、不法移民や違法薬物の流入を理由に2月1日から25%の関税を課す可能性に言及している。
習氏との電話会談については、中国がロシアに対して持つ影響力を踏まえ、「あなたはこれを解決すべきだ。多くのことをまだやっていない、と伝えた」と述べた。トランプ氏は「彼(習氏)には大きな力がある」と語り、習氏の行動に期待を示した。トランプ、習両氏は17日に電話会談し、対話継続を確認していた。
トランプ氏は、プーチン露大統領がウクライナとの和平交渉に応じなければ対露制裁を強化する可能性にも言及し、プーチン氏とは「非常に近いうちに話す予定だ」と明かした。ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領が「平和を強く望んでいる」と指摘し、プーチン氏に「取引すべきだ。取引をしないことでロシアを破壊している」と、交渉に応じるよう呼びかけた。
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