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参院選へ「野党一本化を」、維新が「予備選」制度案…ネット調査と昨秋の衆院比例の得票活用

読売新聞 / 2025年1月23日 7時15分

 日本維新の会は22日、夏の参院選に向け、改選定数1の「1人区」で野党候補を一本化するための「予備選」の制度案を公表した。インターネットによる世論調査と衆院選比例選の得票数を活用し、5月前半までに候補者を選ぶ。24日から野党各党への説明を始める方針だが、野党内には温度差がある。

立民前向き・国民は慎重

 「予備選で勝ち残った野党が、横綱である自民党と一騎打ちすべきだ」

 維新の吉村代表(大阪府知事)は22日、府庁で記者団に予備選の意義を訴え、他党に協力を求めた。

 公表した仕組みは、まず全野党を対象に2月末まで参加政党を募り、3月上旬に全国32ある1人区の有権者を対象に政党名で世論調査を実施する。その結果と昨秋の衆院選比例選の得票数をポイント化し、32選挙区の合計ポイントを基に、各党に1人区で候補を擁立できる選挙区数をドント方式で配分する。その数に応じ、各党は3月中旬に擁立したい1人区を指定し、他党と重複がなければ擁立が決まる。

 競合した選挙区では、5月前半に再度世論調査を実施し、勝敗を決める。公職選挙法に抵触する恐れがあるため、党員らによる投票の形はとらない。予備選で敗れた政党に、勝った政党の候補を支援する義務は課さないが、その選挙区への候補の擁立は認めない。

 昨秋の衆院選で野党の比例票を比べると、立憲民主党が約1156万票でトップだった。国民民主党が約617万票で続き、維新は約510万票にとどまった。政党支持率も低迷する維新には不利なルールと見る向きもあるが、維新の岩谷幹事長は22日の記者会見で「党利党略を超えて一本化を目指す」と強調した。

 維新が予備選を求めるのは、1人区の大半で野党系候補が競合した2022年参院選で自民が28勝4敗と圧勝したためだ。維新と立民が敗れた奈良選挙区では、両党候補の得票数を足すと当選した自民候補を上回っており、立民幹部は「一騎打ちの構図を作れば野党が勝つ1人区は増え、与党過半数割れが近づく」との見方を示す。

 今後は他党の動向が焦点となる。立民の野田代表は22日の記者会見で「方向性は一致している。説明を聞いて対応する」と述べ、前向きな考えを示した。一方、国民民主の古川元久代表代行は記者会見で「『言うはやすし』だが、実際にうまく機能するのか」と慎重な姿勢を崩していない。

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