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118番通報、いたずらや間違い97%…南九州で昨年10926件

読売新聞 / 2025年1月24日 9時44分

第10管区海上保安本部のヘリコプター格納庫(鹿児島市)

 海上での事件や事故を通報する「118番」で、間違いやいたずらの数が9割超と深刻な事態になっている。鹿児島、宮崎、熊本の海を管轄する第10管区海上保安本部(鹿児島市)管内では昨年、全体の約97%が間違いなどの「非有効通報」だった。10管は118番の適正な利用や、映像を使った新たな通報システムの周知に取り組んでいる。(渡部優斗)

 10管によると、昨年1年間に受理した通報1万1273件のうち、事件や事故の把握につながった有効な通報は347件で全体の約3%にとどまった。無言や、すぐに電話を切るいたずら行為のほか、消防の「119番」や消費者ホットライン「188番」といった他の番号と混同した間違い電話もあった。

 非有効通報の割合は2019年以降、96~98%台で推移している。本来は緊急に対応しなければならない電話がつながりにくくなる恐れがあるとして、適正な利用を呼びかけているという。

 有効な通報は早期の事案解決につながることもある。昨年6月には、霧島市の天降川河口付近で漂流事故があり、人が流されているのに気づいた釣り人の118番で巡視艇が出動、無事に救助したという。

 今月18日の「118番の日」を前に、17日には10管本部と鹿児島海上保安部の職員が、JR鹿児島中央駅前でチラシやボールペンを配りながら、「海で事故に遭ったり、目撃したりしたら118番を」などと呼びかけた。

 18日からは、通報者と海上保安庁が映像を送受信できる新システム「Live118」の運用が始まった。音声や文字では分かりにくい現場の状況を正確に伝えたり、急病者やけが人の処置について、海保側から動画を提供したりすることができる。

 また、耳や発話が不自由な人が携帯電話やスマートフォンのチャットで通報できる「NET118」という緊急時のサービスもあり、事前の登録で利用可能という。

 10管総務課の今給黎いまきいれ信一・専門官は「海で事件や事故を見かけたら、落ち着いて118番してほしい。効果的な運用のために認知度を上げていきたい」としている。

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