棋聖戦第２局、先勝の井山裕太王座が左上で一力遼棋聖に仕掛け…解説者「最初の勝負どころ」

　囲碁界の最高位を争う第４９期棋聖戦七番勝負（読売新聞社主催、特別協賛・サントリーホールディングス）、一力遼棋聖（２７）と挑戦者・井山裕太王座（３５）の第２局が２５日午前９時、栃木県日光市のホテル「日光千姫物語」で始まった。

　四冠を保持する一力棋聖とタイトル奪還を目指す三冠の井山王座による頂上決戦は、井山王座の先勝で本局を迎えた。定刻に立会人の片岡聡九段の合図で始まり、先番の井山王座が右上隅の小目に初手を打った。一力棋聖が二連星に構えると、井山王座は左下の黒９、左上の黒１７と隅の地をえぐる。白が模様を広げ、黒は実利を稼ぐ展開となった。井山王座は黒４３と上辺に手をつけると、様々な狙いを含みに黒４９と左上で仕掛けた。

　解説の小山空也七段は「序盤はわかりやすい手が多くて進行が早かったが、黒は黒４３から局面を動かしていった。最初の勝負どころを迎えている」と話している。