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4月から東京に武官駐在、デンマーク大使が明らかに「日本は地政学的に重要」…防衛協力拡大に意欲

読売新聞 / 2025年1月25日 16時0分

インタビューに応じるデンマークのヤール・フリースマスン駐日大使(24日、東京都渋谷区で)=佐藤俊和撮影

 デンマークのヤール・フリースマスン駐日大使は24日、東京都内で読売新聞のインタビューに応じた。4月から初めて武官が東京に駐在すると明らかにし、両国間の防衛分野の協力拡大に意欲を示した。

 フリースマスン氏は、ロシアのウクライナ侵略や台湾海峡の緊張の高まりなどを懸念し、「地政学的にインド太平洋地域では日本が非常に重要だと認識している」と述べた。武官には防衛相に近い高位の幹部が派遣されるという。インテリジェンス(情報収集、分析)やサイバーなど幅広い分野で協力を深めたい考えを示した。

 安全保障面で、米国のトランプ大統領が北大西洋条約機構(NATO)加盟国に国防支出の増加を要請してきたことについては、「トランプ氏が過去に国内総生産(GDP)比2%への引き上げを同盟国に求めたことは正しかったと広く認識されている。デンマークも応じてきた」と強調した。デンマーク外相がトランプ氏の大統領就任前に、GDP比3%への増額も視野に入れた発言をした点にも触れた。ただ、トランプ氏がGDP比5%への引き上げを求める方針を示していることについては評価を避けた。

 昨年12月に国際手配中の反捕鯨活動家ポール・ワトソン容疑者の身柄引き渡しをデンマーク司法省が拒否して釈放した問題を巡り、フリースマスン氏は「日本側が釈放について失望していることは理解している」と言及した。「デンマークと日本は民主主義や法の支配といった共通の価値観を有しており、良好な関係が継続されることを望んでいる」とも述べた。

 ワトソン容疑者側が、「日本は『身柄を引き渡さなければ貿易の契約を破棄する』とデンマークを脅した」と一方的に主張したことについては、「日本から脅迫や圧力はなかった」と否定した。

 ワトソン容疑者は反捕鯨団体シー・シェパードの創設者で、昨年7月、船で北太平洋へ向かう途中にグリーンランドで警察に拘束された。日本の調査捕鯨船を標的に妨害行為を繰り返しており、日本の海上保安庁が2010年に傷害容疑などで国際手配していた。デンマーク司法省は釈放した理由について「事案の古さや性質を踏まえて総合的な評価に基づき判断した」と説明している。

 フリースマスン氏は昨年末、大使に着任した。

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