長野駅前３人殺傷、殺人未遂の疑いで矢口雄資容疑者を逮捕…映像つなぐ「リレー捜査」で特定

男性らが刺された現場を調べる長野県警の捜査員ら（２２日午後１０時２９分）＝米山要撮影

　長野市のＪＲ長野駅前で男女３人が刃物で刺されて死傷した事件で、長野県警は２６日朝、同市西尾張部、無職矢口雄資（ゆうすけ）容疑者（４６）を殺人未遂容疑で逮捕した。県警の調べに対し、黙秘しているという。

　この事件では、同市丹波島、会社員丸山浩由さん（４９）が胸などを刺されて死亡、同市の男性会社員（３７）が重傷、同市の女性会社員（４６）が軽傷を負った。

　発表によると、逮捕容疑は女性に対する殺人未遂で、矢口容疑者は２２日午後８時５分頃、長野駅前でバスを待っていた女性を刃物で刺して殺害しようとした疑い。重軽傷を負った男女２人はいずれも背中を刺されていた。凶器は特定されていないが、目撃者などによると、細長い刺し身包丁のような刃物だったという。

　県警は、被害者と矢口容疑者に面識はなかったとみている。女性は県警に対し、「後ろから急に襲われた」と話していた。

　現場周辺の防犯カメラには、３人を襲った後、西の方向へ徒歩で逃げる男の姿が映っていた。県警は画像を公開して情報提供を呼びかけるとともに、映像をつなげて足取りを追う「リレー捜査」も進め、矢口容疑者を特定した。