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イスラエル軍、撤退期限後もレバノン南部に駐留…ヒズボラ「合意違反」と反発必至

読売新聞 / 2025年1月27日 0時36分

 【エルサレム=西田道成】イスラエルとレバノン両政府の停戦合意は26日午前4時(日本時間午前11時)、イスラエル軍とイスラム教シーア派組織ヒズボラのレバノン南部からの撤退期限を迎えた。期限後も駐留を続けるイスラエル軍に対し、ヒズボラやレバノン政府が「合意違反」と反発することは必至で、緊張が高まっている。

 レバノン保健省によると、26日、レバノン南部の集落に帰還を試みた住民らがイスラエル軍の攻撃を受け、15人が死亡、約80人が負傷した。同軍は24日、「ヒズボラが南部に戻ろうとする動きを監視する」として駐留継続の方針を表明。住民に帰還しないよう求めていた。レバノン軍は26日の声明で、イスラエル軍について「レバノンの主権を侵害し続け、停戦合意の履行を拒否している」と非難した。

 昨年11月に発効した停戦合意は、60日以内にイスラエル軍がレバノン南部から、ヒズボラは国境から約30キロのリタニ川以北へ、それぞれ退くよう定めた。南部にはレバノン軍が配備され、国連レバノン暫定軍(UNIFIL)などと停戦監視を行っている。

 イスラエル首相府は24日の声明で、「レバノン側がまだ合意の完全な履行をしていない」と主張し、仲介国・米国との「全面的な調整」の下で段階的な撤退を続ける考えを示した。

 一方、ヒズボラは23日、「期限を破ることはレバノンの主権への攻撃で、新たな占領の始まりだ」と訴え、レバノン政府や仲介国に、イスラエルが合意を履行するよう対処を迫っていた。

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