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やなせたかしさんが20年以上愛飲の特製野菜スープが給食に…児童に大人気「また出してほしいがやけど」

読売新聞 / 2025年1月27日 8時0分

やなせたかしさんの特製野菜スープ(右下)がついた大栃小・中学校の「あんぱん給食」

 やなせたかしさんが20年以上、毎朝飲んでいた「特製野菜スープ」が、故郷・高知県香美市の小中学校の給食に出された。やなせさん夫妻がモデルのNHK連続テレビ小説「あんぱん」が今春始まるのに合わせたもので、6種の野菜にショウガの香る薄味仕立て。「お代わりないが?」と好評だった市立大栃小・中学校に続き、市内全校で順次提供される。(浦一貴)

 元気が自慢だったやなせさんだが、67歳の腎臓結石に始まり、70歳を過ぎてからは白内障、緑内障、心臓病、膵臓すいぞう炎、ぼうこうがん、糖尿病など様々な病気を患った。「十病人」「病気の総合商社」と自称し、口癖は「俺の4分の3は死んでいる」だった。

 一方で、健康と食事にはこだわり、人の勧めるものが自身に合うとは限らないと、「人体実験」と呼んで工夫を楽しんだ。野菜スープはその一つで、亡くなる前年の2012年に著した「93歳・現役漫画家。病気だらけをいっそ楽しむ50の長寿法」(小学館)で、自己流体操「ダンじい体操」などと共に紹介している。

 スープは「野菜エキスがたっぷり入っているから体にいいはず」と続けるうちに、顔や腕の老人斑が薄くなった。「消えない」と言われた帯状疱疹ほうしん(ヘルペス)の痕が消えて医者を驚かせ、「ご利益は絶大。どうも僕は普通じゃないみたいだ」と、著書でおもしろがっている。

 やなせさんの味付けは少々の塩と酒のみ。物部学校給食センターの管理栄養士・松本心優さん(25)によると、学校給食以上に薄味で、「しょうゆを少し加え、鶏もも肉でたんぱく質と昆布とカツオのだし汁にコクを補いました」と話す。

 あんパン付きの献立は24日、まず大栃小・中学校で出され、児童からは「うどんを入れてもおいしそう」「また出してほしいがやけど」と大人気。給食当番でスープをよそった4年の女児(10)は「ショウガが利いてて、野菜が軟らかかった。おうちでも作れそう」と顔をほころばせた。

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