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ロシアの同盟国ベラルーシ、強権支配する現職のルカシェンコ大統領が7選へ…野党弾圧で対立候補なく

読売新聞 / 2025年1月27日 8時15分

 ロシアの同盟国ベラルーシで26日、大統領選の投票が行われた。野党勢力は事実上排除されており、約30年にわたって強権支配する現職のアレクサンドル・ルカシェンコ大統領(70)の7選が確実視されている。ウクライナ侵略を支持する親露政権が続く見通しだ。

 国営通信ベルタによると、ルカシェンコ氏は24日の集会で、「我々は(前回大統領選があった)2020年の出来事は繰り返さない」と強調した。

 20年の前回大統領選では、拘束された反政府活動家の夫に代わって出馬したスベトラーナ・チハノフスカヤ氏(42)が、政権批判票の受け皿として幅広い支持を集めた。ルカシェンコ氏の当選が発表されると、選挙不正を糾弾する抗議活動が全国に拡大。ルカシェンコ氏は窮地に追い込まれたが、ロシアのプーチン政権の支援を受けて、政権を立て直した経緯がある。

 人権団体によると、20年以降、5万人以上が恣意しい的に拘束され、約3700人が収監された。諜報ちょうほう活動などの罪に問われた日本人2人の拘束も確認されている。

 国際人権団体ヒューマン・ライツ・ウォッチによると、大統領選を前に、有力野党候補は拘束されるか国外追放を余儀なくされ、政党は政権寄りの4党を除く10党以上が解散された。今回の大統領選にはルカシェンコ氏のほか4人が立候補したが、いずれもルカシェンコ氏の批判を避けている。

 ロンドンの英王立国際問題研究所(チャタムハウス)が今月24日に発表した調査では、投票に行くと回答した有権者の割合は36%で、20年の75%から大きく低下した。欧州議会は22日、「対立候補のいない偽の選挙」と非難する決議を採択し、国際社会に承認しないよう求めている。

 前回の大統領選後、ルカシェンコ氏は欧米と対立するロシアとの協調姿勢を強め、ロシアのウクライナ侵略を支持し、国内の基地を攻撃拠点として提供。24年6月には戦術核兵器の使用を想定したロシア軍の軍事演習に参加した。ベラルーシは、同国内にロシアの戦術核兵器が数十発配備されていると主張している。

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