「紅麹」サプリ健康被害、小林製薬旧経営陣に１１０億円の損害賠償請求へ…香港系投資ファンド

小林製薬の本社

　小林製薬の「紅麹（べにこうじ）」サプリメントによる健康被害問題を巡り、同社の発行済み株式の１０・１％を保有する香港系投資ファンド「オアシス・マネジメント」は２８日、当時の経営陣に対し、約１１０億円の損害賠償を求める株主代表訴訟の準備を始めたと発表した。

　オアシスは昨年１１月、創業家出身の小林一雅前会長と小林章浩前社長ら問題発覚時の取締役７人を対象とする損害賠償請求訴訟を起こすよう小林製薬に要求。小林製薬は今月２１日、「監査役による調査で、取締役に善管注意義務違反を含む法令違反はなかった」などとして提訴しないことをオアシスに通知した。会社側が株主からの提訴請求を拒否した場合、株主代表訴訟を提起できる。

　一方、小林製薬は２８日、２月１９日に開催する臨時株主総会の招集通知を公表した。取締役３人の選任などを求めるオアシスの株主提案には反対する意見を盛り込んだ。