米ボーイング決算、1兆8000億円の最終赤字…ストや事故による生産停止や受注減響く
読売新聞 / 2025年1月29日 6時7分
【ニューヨーク=小林泰裕】米航空機大手ボーイングが28日に発表した2024年12月期決算は、売上高が前年比14%減の665億1700万ドル(約10・4兆円)、最終損益は118億2900万ドル(約1・8兆円)の赤字だった。最終赤字は6年連続で、赤字額は前年(約22億ドル)から5倍に拡大した。ストライキや事故による生産停止や受注減が響いた。
欧米メディアによれば、赤字額はコロナ禍で業績が低迷した20年(約119億ドルの最終赤字)以来、過去2番目の規模となった。
24年の航空機の納入機体数が34%減の348機と落ち込んだ。航空機部門の営業損益は約80億ドルの赤字で、経営不振の主因となった。防衛・宇宙部門でも約54億ドルの営業赤字となった。
ボーイングの労働組合は24年9月~11月、賃上げを求めて16年ぶりにストに踏み切り、航空機生産の大半が停止した。24年1月には「737MAX―9」の機体の一部が飛行中に吹き飛ぶ事故が起き、減産を強いられた。
ボーイングは18年と19年に主力機「737MAX―8」の墜落事故が発生した。コロナ禍による受注減も重なり、経営不振が続く。経営再建に向け、全従業員の約10%にあたる約1万7000人を削減する方針だ。
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