プーチン氏、ゼレンスキー大統領は「非合法な指導者」…停戦合意に「署名する権利はない」

ロシアのプーチン大統領（２８日）＝ロイター

　ロシア通信などによると、ロシアのプーチン大統領は２８日、ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー大統領について「非合法」な指導者で、停戦交渉が実現して合意に至った場合も「署名する権利はない」と一方的に訴えた。昨年５月に大統領の任期満了を迎えたゼレンスキー氏に正統性はないと改めて主張した。

　露国営テレビのインタビューに答えた。プーチン氏はゼレンスキー氏が２０２２年にロシアとの交渉を禁じた政令を「取り消すこともできない」と主張。交渉開始のためには、ゼレンスキー氏がウクライナ議会に大統領権限を移譲する必要があると持論を展開した。

　ウクライナではロシアの侵略に伴う戒厳令下での選挙実施が禁じられており、ゼレンスキー氏が大統領職にとどまることに世論からの支持は高い。ゼレンスキー氏は２８日、プーチン氏の発言について「交渉や強い指導者を恐れ、戦争を長引かせるため、あらゆることをしていると確認した」とＳＮＳに投稿して非難した。