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埼玉・八潮市の陥没、下水の河川への緊急放流始まる…塩素投入済みで飲み水への影響なし

読売新聞 / 2025年1月29日 23時48分

トラックが転落した陥没現場(右下)で救助活動を行う消防隊員ら(29日午後5時4分、埼玉県八潮市で、読売ヘリから)=鈴木毅彦撮影

 埼玉県八潮市で起きた県道の陥没事故で、現場では29日未明に新たな陥没が発生した。地下を通る下水道の幹線が破損し、空洞が拡大しているとみられ、県は、さいたま市の一部など県東部の12市町の住民に、生活排水につながる洗濯や風呂を控えるよう各自治体を通じて呼びかけた。対象者数は約120万人に及ぶ。

 大野元裕知事は29日の対策会議後に「陥没の範囲が広がる可能性が否定できず、影響が長期化する状況も懸念される」と述べた。県は汚水を吸い上げて別の下水道管に流しているほか、29日深夜、塩素を投入したうえで春日部市内のポンプ場から中川につながる新方川に緊急放流を始めた。飲み水への影響はないという。

 最初の陥没は28日午前に起き、直径約10メートル、深さ約10メートルの穴が開いた。29日午前1時頃にもすぐ近くで陥没が発生し、ガス管が破損するおそれがあるとして、八潮市などは半径200メートル内に住む約200世帯に避難勧告を出した。

 落下したトラックに乗っていた男性運転手の救助作業は29日も続けられたが、難航している。

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