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八潮陥没で近隣住民「いつまで続くのか」「家に帰りたい」、レストランは「営業できなくなる」

読売新聞 / 2025年1月29日 21時50分

道路の陥没内を確認する作業員ら(29日午後4時13分、埼玉県八潮市で)=野口哲司撮影

 埼玉県八潮市で発生した県道の陥没事故では、下水道管の破損で約120万人に洗濯や風呂の利用制限が呼びかけられ、生活への影響が広がっている。29日には現場周辺で地中のガス管が破損する恐れがあるとして、半径200メートル内に避難勧告が出された。近隣住民からは「いつまでこの状況が続くのか」と不安の声が上がった。

 陥没の原因とみられている破損した下水道管がふさがり、汚水があふれる恐れがあるとして、県は28日夜から上流域の12市町に洗濯や風呂などの制限を呼びかけた。

 八潮市内でレストランを営む池島千佳子さん(72)は、床掃除を控えて皿をまとめて洗ったが、30日以降は使い捨ての皿で料理を提供するという。「この状況が続くようなら、営業できなくなる」と困った様子だった。現場近くの会社員平井克治さん(55)も28日の夜は風呂を控え、体を拭くシートで我慢したといい「少しでも協力しなければいけないし、仕方がない」と話した。

 呼びかけの対象になった白岡市では「風呂の水を流しても大丈夫か」などの問い合わせが相次ぎ、「2日に1度に減らすなど可能な範囲で控えて」と伝えているという。

 陥没現場周辺では29日午前3時頃、ガス管が破損してガスが漏れる可能性があるとして、八潮市などが半径200メートルの約200世帯に避難を呼びかけ、住民は市役所などで眠れぬ一夜を過ごした。近くの竹内八重子さん(81)は「また陥没するかもしれないし、ガスも怖いので帰れない」と声を震わせ、会社員野口賢二さん(58)も「会社は休みにした。早く家に戻りたい」と疲れ切った様子で話した。

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