雪の被害「火災保険使って無料で直せる」と営業容疑、社長ら逮捕…３７府県で３０００件契約

岩手県警察本部

　虚偽の契約書を渡したなどとしてリフォーム会社代表らが逮捕された事件で、同社が「雪で壊れた雨どいなどは火災保険を使って無料で直せる」などと、電話営業をしていたことがわかった。岩手県警は、同社が業績拡大のために自然災害をうたい文句に営業を繰り返していたとみて捜査している。

　特定商取引法違反容疑で逮捕された「ＡＳＬＥＳ」代表取締役の男（４５）（新潟県燕市）と同社社員ら３人は、盛岡市の男性らと結んだ住宅修繕契約で、経年劣化などは火災保険適用外にもかかわらず「雪の被害として申請をすれば保険金が給付される」などと虚偽を伝えた疑いがもたれている。

　県警によると、同社は２０２１年２月～２３年９月、東北地方を中心に３７府県で約３０００件契約し、約１３億円を売り上げていた。県内の契約は約４００件と最多で、契約者らは「雪の被害」などとして実際に保険会社へ申請を行っていたという。

　盛岡東署は２９日、男と同社社員ら３人を盛岡地検へ同法違反容疑で送検し、同社を同法違反容疑で書類送検した。