トランプ政権、連邦政府の補助金や融資凍結を撤回…「裁判所の差し止め命令による混乱終わらせる」

ホワイトハウス

　【ワシントン＝阿部真司】米国のトランプ政権は２９日、連邦政府による補助金や融資を一時凍結するとした方針を撤回した。公的年金の給付などが止まるとの見方が広がり、沈静化を図ったとみられる。

　凍結方針は、ホワイトハウスの行政管理予算局（ＯＭＢ）が２７日、トランプ政権の方針に合致しているかどうかを精査するとして、州政府や民間活動団体（ＮＧＯ）への拠出などの「すべての財政支援」を一時停止するよう連邦機関に命じた。

　これに対し、低所得者支援などへの影響を懸念する民間団体が異議を申し立て、連邦裁判所が２８日、凍結を差し止める命令を出した。キャロライン・レビット大統領報道官は２９日、自身のＳＮＳで凍結方針の撤回について「裁判所の差し止め命令で生じた混乱を終わらせるためだ」と説明した。