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日本カーリング選手権あす開幕、首都圏で初開催…2000席「横浜BUNTAI」8日間完売

読売新聞 / 2025年2月1日 19時2分

準備が進む会場で思いを語る酒巻さん(21日、横浜市中区の横浜BUNTAIで)

大勢の観客で氷の状態変化

 初の首都圏開催となる日本カーリング選手権が2日、横浜BUNTAI(横浜市中区)で始まる。「多くの人に生のカーリングを見てもらい、日本のカーリングを世界レベルに押し上げたい」という関係者の願いで始まった首都圏開催の試み。約2000席ある観客席の一般チケットは完売し、大きな注目を集めている。(北川穂高)

 「びっくりです。ここまでカーリングを見たい人が多いとは予想できなかった」。1月21日、製氷作業が進む横浜BUNTAIで、大会実行委員長の酒巻智さん(65)(川崎市麻生区)は感慨深そうに語った。

 日本カーリング選手権は1984年に札幌市で始まり、多くは北海道や長野県などのカーリング場で開催されてきた。競技自体がマイナーだったことに加え、会場への交通手段も限られ、多くて200席ほどの観客席が満員にならない時代が長く続いた。

 しかし、世界選手権などの国際大会は常設カーリング場ではないアリーナで、大勢の観客を迎えて開かれる場合が多く、試合中に氷の状態が大きく変化する。そうした環境に慣れない日本の選手は、氷の変化を読めず苦労することがあり、大きな会場に多くの観客を迎えての日本選手権開催を望む声が上がっていた。

 実現に向けた後押しとなったのは、2018年の平昌ピョンチャン五輪だ。女子の日本代表が初の銅メダルを獲得し、カーリング人気に火がついた。翌19年2月に札幌市で開催された日本選手権には道外の観客も集まり、酒巻さんは「今までそんなことはなかった。首都圏開催の感触をつかんだ」と語る。

 会場を探していた酒巻さんらは、知人を通じて横浜市スポーツ協会の今井健雄さん(64)を紹介された。今井さんは「世界レベルに近づけたいという思いに心を打たれた。前例のない首都圏開催だが、絶対に成功させると決めた」と振り返る。初の首都圏開催は、港北区のコーセー新横浜スケートセンターで21年2月と決まった。

コロナで計画変更余儀なく

 だが、計画は新型コロナウイルスの感染拡大に阻まれた。その年の会場は北海道に変更され、無観客開催になった。それからも日本カーリング協会などは首都圏開催の火を絶やさぬよう、子供向けのカーリング教室を開催するなどして横浜市内で普及を続けた。

 そのつながりで、今回、横浜BUNTAIの整備に関わってきた今井さんが「日本選手権の候補地に」と提案し、開催が実現した。

 大会は9日まで。男女10チームずつが参加し、26年冬季五輪を目指す選手たちのプレーが繰り広げられる。NHKBSでのテレビ放送も予定されている。酒巻さんは「これを機に多くの人にカーリングの面白さを知ってもらい、大勢の観客が楽しめるスポーツとして確立させたい」と意気込んでいる。

作戦分析、観戦のコツ 

 大会実行委員長を務める酒巻智さんは、かつて日本選手権にも出場した元カーリング選手だ。約30年前、カナダに住む友人を訪ねた際にカーリングを知り、駆け引きをしながら戦うゲーム性に魅力を感じた。

 カーリングが冬季五輪の正式種目になる1998年長野五輪よりも前で、日本ではあまり知られていなかった時代。帰国後に東京都カーリング協会の門をたたき、仕事をしながら約20年間、選手としてプレーした。現在は、日本カーリング協会の副会長を務めている。「カーリングは生活の一部になった。不思議な縁だな」

 そんな酒巻さんにカーリング観戦のコツを尋ねると、「10人いれば、10人それぞれの作戦がある。自分だったらこっちに投げる、この選手とは同じ考えだ、と考えながら見ると楽しめます」と話していた。

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