冬の風物詩まだお預け…越前海岸のスイセン開花1か月遅れ、原因は残暑や雨不足
読売新聞 / 2025年1月31日 15時45分
越前海岸の冬の風物詩スイセンの開花が大幅に遅れている。昨秋の天候不順が原因とみられており、越前岬水仙ランド(福井県越前町)の畑では、例年なら一面に咲き誇っているはずの花が所々でしか見られない。まだ葉や茎の緑ばかりが目立つが、つぼみは少しずつ膨らんでいるため、2月中旬以降には開花のピークを迎える見込みという。(清水翔)
越前岬を含む越前海岸では、「越前水仙」のブランドで知られるスイセンが約70ヘクタールで群生しており、淡路島(兵庫県)、房総半島(千葉県)と共に日本三大群生地に数えられる。同ランドも海岸に面した約6ヘクタールの畑で約1500万本を栽培。毎年12月上旬から白くかれんな花が咲き始める。1月上旬から2月に満開を迎えると、辺りには甘い香りが漂う。
だが、今年は全体的に生育が遅れているため、1月下旬になっても背丈は低く、部分的にしか咲いていない。つぼみは多くが緑色のままで、スイセンを目当てに福井市から娘と訪れた看護師(60)は「いつもより花の数がだいぶ少なく、少し残念です」と肩を落とした。
同ランドによると、30日時点の開花率は3~5割程度で、例年より1か月程度遅れているという。学芸員の早坂英介さんは「10年に1度ぐらいの遅さだ」と語り、その原因として昨秋の気候を挙げる。
スイセンは9月に気温が下がり、まとまった雨が降ると、休眠期に入っていた球根が成長し始める。それから約3か月で開花するが、昨年9月の平均気温は越前海岸北側の福井市越廼地区で26・5度。厳しい残暑で平年より3度高く、降水量も47ミリと、平年の5分の1にとどまった。
福井地方気象台は天候不順の要因を「9月は太平洋高気圧の勢力が強く、台風の影響もほぼなかった」と説明する。このため、発根・発芽に必要な気象条件がそろわなかったとみられる。
早坂さんは「毎日徐々に開花したスイセンは増えている。今年のピークは遅いが、1年に1度きれいに咲き誇る光景を見に来てほしい」と話した。
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