中国「ディープシーク」のデータ処理、イタリア当局が「即座に制限」命じる…適切か調査開始

ディープシークのアプリのアイコン＝ロイター

　【ロンドン＝中西梓】イタリアのデータ保護当局は３０日、中国の新興ＡＩ（人工知能）開発企業「ディープシーク」に対し、適切な情報処理をしているか調査を始めると発表した。緊急的な措置として、同社にイタリアでのデータ処理を即座に制限するよう命じた。

　当局が個人情報の処理に関して情報提供を求めたところ、同社から「イタリア国内では事業を行っておらず、欧州の法律は適用されない」と返答があり、対応が不十分と判断した。ロイター通信によると、２９日時点でイタリアではディープシークを利用できない状況となっている。

　同社に対しては、アイルランドの情報保護当局もデータ処理に関する情報提供を書面で要請。ロイター通信によれば、フランスの情報保護当局も同社に対し、情報提供を要請する方針という。