今は２％超える物価上昇率、今年半ば以降に縮小へ…日銀の植田総裁が認識示す

日銀の植田総裁（２４日）

　日本銀行の植田和男総裁は３１日の衆院予算委員会で、食料やエネルギー価格の高騰で現在は２％を超える物価上昇率が、年半ばから年末に縮小していくとの認識を示した。物価高に関して、植田氏は「国民に多大な負担をかけていることは認識している」と話した。

　立憲民主党の階猛氏の質問に答えた。植田氏は、日銀が「賃金の上昇を伴いつつ、物価が緩やかに上昇する姿」の実現を目指していると説明。その上で、金融政策の運営について、「現時点では金融緩和を維持し、経済活動をサポートすることが必要だ」と話し、理解を求めた。

　今後の利上げを巡っては、「（日銀の）経済・物価見通しが実現すれば、それに応じて引き続き政策金利を引き上げる」との考えを改めて述べた。