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風疹ワクチン接種の機会なかった中高年男性、無料接種は今年度限り…「妊婦にうつさないため」抗体検査呼びかけ

読売新聞 / 2025年2月1日 14時17分

風疹の抗体検査を呼びかける厚生労働省のチラシ

 風疹の公的なワクチン接種を受ける機会がなかった中高年男性を対象とした無料の抗体検査と予防接種が、今年度末で終了する。風疹は感染力が強く、妊婦が感染すると、生まれてくる子どもの目や耳、心臓に重大な影響が出る可能性がある。2月4日は「風疹の日」。岡山県は抗体検査を受けるよう呼びかけている。(佃拓幸)

 風疹は、感染すると発熱や発疹、リンパ節の腫れなどが見られ、大人の場合は症状が重くなることがある。妊婦がかかると、赤ちゃんに先天性風疹症候群(CRS)という障害が起こる恐れがある。CRSは先天性心疾患、難聴、白内障が3大症状で、ほかにも症状は多岐にわたる。

 風疹の流行を防ぐため、現在は就学前の2回、ワクチンの定期接種を行っている。1962年4月2日~79年4月1日生まれの男性約1500万人はその対象外で、抗体保有率が他の世代より低かったため、国は2019年度から、自治体を通じてクーポン券を配布。抗体検査で免疫が十分でないと分かれば、ワクチン接種も無料で受けられる。

 当初は3年間の予定だったが、コロナ禍と重なったこともあり、3年間延長。県内の対象者は約20万人で、昨年8月までに抗体検査を受けた割合は35・4%と、全国平均(31・6%)を上回る。感染や任意のワクチン接種によって元々免疫がある人もおり、抗体保有率は世界保健機関(WHO)が集団免疫の目安とする85%を超えている。

 風疹は1990年代前半まで、周期的に大規模な流行がみられた。近年も2012、13、18、19年に流行。県内でも13年に76人、18年に29人が感染したほか、数人の感染者が出る年もある。全国では12年以降もCRSの患者が報告されている。

 県疾病感染症対策課は「妊婦にうつさないために、できるだけ抗体保有率を上げる必要がある。対象の男性でまだ抗体検査を受けていない人は、ぜひ受けてほしい」としている。

 クーポン券の期限は原則2月末だが、3月末までとしている自治体もある。抗体検査などの問い合わせは住んでいる自治体へ。

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