長野県の山岳遭難、昨年は過去最多321件…初心者が不十分な装備で高難度の山に挑むケース目立つ
読売新聞 / 2025年2月2日 20時13分
長野県警は、2024年の山岳遭難件数が321件となり、2年連続で過去最多を記録したと発表した。前年から19件増加した。初心者が難易度の高い山に登ったり、きのこ採りなどで遭難したりする事例が増えたことが要因だという。
目立つ初心者
県警山岳安全対策課によると、24年の山岳遭難者は前年比で18人増の350人だった。死者・行方不明者は同13人増の53人、無事に救助された人は同23人増の155人となった。
遭難の様態は滑落が約29%で最多。転倒が約22%、疲労による行動不能が約16%と続いた。遭難者の年齢別では60歳以上が全体の約46%に上った。同課によると、登山が身近なレジャーとなり、中高年を中心に初心者が必要な装備がないまま難易度の高い山に登り、遭難するケースが目立ったという。
遭難地点は知名度の高い山域である北アルプスや八ヶ岳連峰が約7割を占めている。24年12月には北アルプス・爺ヶ岳で大学生3人がテントの破損により行動不能となり、県警ヘリで救助された。同課は装備の重要性を強調し「自身の実力に合った山に登ることが安全に山を楽しむことにつながる」と訴える。
また、きのこや山菜採りシーズンの遭難者は26件に上り、前年の9件から大幅増となった。
雪山に注意
整備されていない雪山を滑走する「バックカントリースキー」による遭難も増えており、県警は注意を呼びかけている。24年は24件で、前年から8件増えた。野沢温泉村の野沢温泉スキー場では24年12月30日、バックカントリースキーをしていた東京都東大和市の50歳代男性が雪の割れ目に転落し、死亡する事故も起きている。
整備されていない雪山では現地にたどり着けず、救助が難しいケースもあるという。同課は、「バックカントリーは立ち木への衝突などのリスクが高く、非常に危ないということを理解してもらいたい」と注意を呼びかけている。
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