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素顔は文学青年風? ラランド・ニシダさんが小説を刊行

読売新聞 / 2025年2月7日 15時30分

青木久雄撮影

「ただ君に幸あらんことを」ニシダさん

 テレビやラジオ出演など多忙な日々を送る中で、2冊目の小説集を刊行した。「お客さんに笑ってもらうことと、小説を読んでもらうことは、サービス精神の面でつながっているのかもしれないです」。コントや漫才で見せるおちゃらけた姿とは違って、30歳のお笑い芸人は文学青年のような落ち着いた口調で語った。

 本書は厳しい母親のもとで大学受験に臨む妹と、優しく見守る兄の関係を描いた表題作と、スター俳優だった夫を亡くした女性が追悼番組に出演する物語「国民的未亡人」を収録する。

 「家族」をテーマに執筆したきっかけは、疎遠だった母と3年ぶりに再会したことだったという。お笑い芸人を目指すことは告げずに家を出て、ある日、ライブを見に来ていた母の姿を見つける。「次に会ったら大げんかだぞと思っていたけど、いざ会うと胸に来るものがあった。なかなか切れない家族という絆に興味を持った」と明かす。

 上智大学在学中に相方のサーヤさんと出会い、2014年に「ラランド」を結成。トークなどを配信するユーチューブの公式チャンネルが人気を呼び、登録者数は100万人を超える。

 お笑い界きっての読書家で、年間読書量は100冊に及ぶこともある。近年は書評の仕事を手がけるなど、仕事の幅を広げている。これまで読み親しんだ小説は、太宰治、中上健次、田中小実昌など純文学が中心だ。「文章のリズムや空気感に魅力のある人たちですね」

 小説の執筆はずっと手書きだという。「編集者に『掲載誌で手書きなのは他に赤川次郎さんだけだ』って言われちゃいました。朝方にうまく書けなくてつらいこともありますけど、でも好きなので、長くやっていきたいですね」(KADOKAWA、1760円)池田創

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