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岸田前首相襲撃、木村隆二被告「殺意なかった」「選挙をやっていること知らなかった」…和歌山地裁で初公判

読売新聞 / 2025年2月4日 11時49分

 和歌山市で2023年4月、岸田首相(当時)の選挙演説会場に爆発物が投げ込まれた事件で、岸田氏らに対する殺人未遂など五つの罪に問われた木村隆二被告(25)の裁判員裁判の初公判が4日、和歌山地裁(福島恵子裁判長)で始まった。木村被告は罪状認否で、殺人未遂罪について「殺意はなかった」と否認した。

 選挙の自由を妨害したとする公職選挙法違反に関し、「選挙をやっていることを知らなかった」、爆発物を製造・使用・所持したとする爆発物取締罰則違反についても「人をけがさせる目的はなかった」と否認。黒色火薬を製造・所持したとする火薬類取締法違反、包丁1本を所持したとする銃刀法違反については、起訴事実を認めた。

 木村被告は逮捕後、一貫して黙秘しており、公判を通して動機がどこまで明らかになるかが注目される。

 起訴状では、木村被告は22年11月以降、兵庫県川西市の自宅などで、黒色火薬を詰めた爆発物を製造。23年4月15日、和歌山市の漁港で、衆院補選の応援演説の会場にいた岸田氏らの近くに爆発物を投げて爆発させ、選挙の自由を妨害し、岸田氏らを殺害しようとしたなどとしている。岸田氏にけがはなかったが、聴衆と警護の警察官の計2人が約1~2週間のけがを負った。

 被告の罪状認否の後、弁護側は殺人未遂罪について「2人にけがを負わせたことは認めるが、殺意はなかった」として傷害罪にとどまると主張。公選法違反に関しても「選挙を妨害するという故意を否認する」と意見を述べた。

 検察側は冒頭陳述で、被告は公選法の年齢制限で22年の参院選に立候補できず、国を提訴したと説明。訴訟で敗訴した22年11月頃、火薬の材料を購入するようになったとした。襲撃事件の2日前には、岸田氏が参加した大阪・関西万博の起工式が行われていた会場の夢洲ゆめしま付近にいたと指摘した。

 さらに事件前日には「自民党本部 警備」「内乱罪」などとインターネットで検索していたとし、事件について「テロ行為で民主主義の根幹を揺るがす犯行」と述べた。

 公判は5、6両日に証人尋問や被告人質問があり、10日の第4回公判で結審する見通し。判決は19日に言い渡される。

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