三菱ＵＦＪ銀行の元行員を再逮捕…貸金庫から金塊２ｋｇ・２２００万円相当盗んだ疑い

三菱ＵＦＪフィナンシャル・グループ本社

　三菱ＵＦＪ銀行の貸金庫から金塊が盗まれた事件で、警視庁は４日、別の金塊を盗んだとして、元行員の今村由香理容疑者（４６）（東京都練馬区）を窃盗容疑で再逮捕した。金塊は質店で現金化しており、警視庁は、貸金庫から持ち出した金品の穴埋めに充てたとみている。

　捜査関係者によると、今村容疑者は同行練馬支店で貸金庫の管理責任者を務めていた昨年３月中旬、支店の貸金庫室で２回にわたり、都内の８０歳代男性が預けていた金塊２キロ（計約２２００万円相当）を盗んだ疑い。容疑を認めている。

　事件直後、他の顧客のものとみられる金塊１キロとともに都内の質店２か所に持ち込み、現金計２５００万円を借り入れていた。

　今村容疑者は昨年９月下旬、同支店の貸金庫から、この男性ら顧客２人の金塊計約２０キロ（約２億６０００万円相当）を盗んだとして、１月１４日に窃盗容疑で逮捕されていた。

　今村容疑者は２０２０年４月～昨年１０月、練馬支店（旧江古田支店含む）と玉川支店（世田谷区）で貸金庫の管理を担当。各支店で貸金庫を無断解錠して多額の現金を盗み、競馬やＦＸ（外国為替証拠金）取引に充てていたとみられている。

　これまでの調べに「窃盗と補填（ほてん）を繰り返し、貸金庫に手をつける回数と金額が雪だるま式に増えた」などと供述しているという。警視庁は今村容疑者が顧客６０人以上から、現金や金塊など１７億円相当を盗んだとみて全容解明を進めている。