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「ガザ所有」発言、支持者からも批判の声「米国の資源の使い道として最善か」…アラブ諸国も反発

読売新聞 / 2025年2月6日 0時23分

米国とイスラエルの首脳会談が行われた4日、米ワシントンのホワイトハウス周辺で抗議デモを行う親パレスチナの人々=ロイター

 【ワシントン=阿部真司】米国の首都ワシントンで4日、トランプ大統領とイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相の会談に対する抗議活動が行われた。米国がパレスチナ自治区ガザを「所有」する構想を掲げたトランプ氏に対し、共和党や熱烈な支持者からも困惑や批判の声が上がった。

 首脳会談後の同日夜、ホワイトハウス近くには大勢のアラブ系の人が集まり、「パレスチナは売り物じゃない」などと叫んだ。

 トランプ氏は記者会見で、ガザへの軍派遣も辞さない構えを示した。米政治専門紙ポリティコによると、共和党のリンゼー・グラハム上院議員は「多くの人はガザに米国民を派遣することに気乗りしないだろう」と述べた。同党のジョシュ・ホーリー上院議員も「多額の金をガザに費やすことが米国の資源の使い道として最善なのかどうか」と指摘した。

 トランプ氏が使うSNSにも支持者から反対の声が上がった。ある男性は「有権者がトランプ氏に投票したのは経済対策への期待だ」と述べ、ガザに注力すれば中間選挙で民主党に票が流れると批判した。女性支持者は「ガザへの関与がなぜ米国第一主義になるのか」と疑問を投げかけた。

サウジ外務省「パレスチナ国家樹立なければイスラエルと正常化もない」

 【カイロ=田尾茂樹】トランプ氏のガザ所有構想に対するアラブ諸国の反発も必至だ。

 サウジアラビア外務省は5日の声明で、トランプ氏の構想を念頭に「パレスチナ人をその土地から追放する試みを含め、パレスチナ人の正当な権利に対するいかなる侵害も明確に拒否する」と訴えた。トランプ氏が強い期待感を示すイスラエルとの国交正常化についても「パレスチナ国家樹立がなければ、実現しない」と改めて強調した。

 トランプ氏の提案に先立ち、エジプトのシシ大統領とヨルダンのアブドラ国王は4日の電話会談で「アラブ諸国が統一した立場をとる必要性」を確認した。

 ガザ住民の移住先として協力を求められている両国やサウジ、アラブ首長国連邦(UAE)、カタールなどは1日の外相級会議後に発表した共同声明でパレスチナ人の「強制移住の拒否」を表明している。

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