トヨタ、レクサスＥＶ工場を上海に新設へ…中国で初の単独資本「商品力磨く」

　トヨタ自動車は５日、中国・上海に高級車ブランド「レクサス」の電気自動車（ＥＶ）を生産する工場を新設すると発表した。中国でレクサスのＥＶを生産するのは初めてで、２０２７年以降に生産を始め、ＥＶ用電池も製造する計画だ。

　今年前半をめどに上海市にＥＶや電池の開発、生産を担う子会社を設立する。資本金は１０７１億円で、トヨタとして中国で初めての単独資本となる。生産能力は年１０万台で、約１０００人の新規雇用を見込む。上田裕之・渉外広報本部長は「中国はＥＶの需要が大きいだけでなく、技術でも世界をリードする国になっている。中国で商品力を磨く」と述べた。

　また、トヨタは米ノースカロライナ州に２兆円超を投じて建設中の電池工場について、今年４月に出荷を始めると発表した。北米向けのＥＶなどに搭載する電池で、約５０００人の雇用を予定している。

　トヨタの米国での投資額は累計４９０億ドル（約７兆５０００億円）となり、約２８万人の雇用につながっている。トヨタは米中の２大市場で積極的な投資を続ける方針だ。