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刑法犯3年連続増、闇バイト強盗で「体感治安」も悪化…「ロマンス」など詐欺被害額は9割増

読売新聞 / 2025年2月6日 10時35分

警察庁

 昨年1年間の刑法犯認知件数は前年比4・9%増の73万7679件で、3年連続で増加したことが、警察庁の犯罪情勢統計でわかった。SNSを通じた詐欺や特殊詐欺の被害が急増したほか、「闇バイト」強盗の発生もあり、国民の「体感治安」は悪化している。警察庁は、SNS犯罪に匿名・流動型犯罪グループ(トクリュウ)が関与しているとみて、警戒を強めている。

 警察庁によると、刑法犯認知件数は2002年(約285万件)をピークに減少していたが、22年に増加へ転じた。昨年は、全体に占める割合が高い、自転車盗やひったくりなどの「街頭犯罪」が前年比4・6%増の25万5247件となり、全体の件数を押し上げた。

 景気の低迷を受け、財産犯の増加が目立った。詐欺の認知件数は同24・6%増の5万7324件で、被害額は前年比9割増の約3075億円に上った。「生活困窮」が動機の割合が増え、昨年は約4割を占めた。

 詐欺のうち、SNSで関係を深め、投資名目や恋愛感情に乗じて金をだまし取る「SNS型投資・ロマンス詐欺」は前年比約2・6倍の1万164件(暫定値)に上り、被害総額は計1268億円に上った。

 特殊詐欺の被害も極めて深刻で、件数は前年比10・2%増の2万987件(同)。被害額は前年から59・4%増の約721億5000万円となり、04年の統計開始以降、最悪となった。

 殺人や放火、性犯罪などの「重要犯罪」は1万4614件で前年から18・1%増えた。23年施行の改正刑法で処罰要件が見直された「不同意わいせつ」「不同意性交」の増加が目立った。

 首都圏を中心に相次ぐ闇バイト強盗を含む「侵入犯罪」は5万3568件で、前年よりわずかに減少する一方、各地で起きた銅線ケーブル窃盗などの「金属盗」は2万701件で、前年から27・2%増えた。

 刑法犯全体の検挙率は38・9%で前年を0・6ポイント上回った。殺人などの「重要犯罪」は86・5%(前年比4・7ポイント増)、空き巣などの「重要窃盗犯罪」は55・7%(同4・3ポイント増)だった。

 一方、警察庁が昨年10月、15歳以上の男女5000人を対象にしたアンケート調査で、「ここ10年間で治安は悪くなったと思う」と回答した人は76・6%に上った。前年より4・8ポイント増加した。要因として思い浮かべる犯罪(複数回答)は「オレオレ詐欺や投資詐欺など」が最多で69%だった。

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