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「飲酒して授業に」「電波で監視されている」 中央大の丁寧すぎる「学生相談ハンドブック」、狙いを聞いた

J-CASTニュース / 2025年2月6日 11時34分

「飲酒して授業に」「電波で監視されている」 中央大の丁寧すぎる「学生相談ハンドブック」、狙いを聞いた

中央大学(茗荷谷キャンパス)

「現実的とは思えないことを口にする学生がいたら...」「飲酒して授業に来ていると思われる学生がいたら...」----。2025年2月上旬、中央大学が公式サイトで公開している教職員向け学生相談ハンドブックの内容がSNSで注目を集めた。

各ケースに対する学生への具体的な対応方法が詳細に書かれているため、「配慮が行き届いていて凄い」などと称賛する声が上がったのだ。この狙いはどこにあるのか。同大広報室に聞いた。

「恋愛などでうまくいかず、ヤケ酒を飲むということもあるでしょう」

中央大に勤める教職員向けの学生ハンドブック(ウェブ版)には、「発達障害とは」「学生対応の基本」「セクシュアル・マイノリティ学生への配慮・対応について」などの項目が掲載されている。SNSで話題になったのは、「Q&Aこんな学生を見かけたら」だ。

25年2月3日、「飲酒して授業に来ていると思われる学生がいたら...」という質問に対する同大の回答を紹介したX投稿が、5日時点で15万いいねを集めるなど注目を集めた。その回答は次のようなものだ。

「大学生ですから、サークルや友人と飲みに行って朝まで飲んでいたということもあると思います。また、恋愛などでうまくいかず、ヤケ酒を飲むということもあるでしょう。

お酒が朝まで残っているような状態が、何日か見られるだけで通常の様子に戻るようでしたら、大きな問題はないと思われますが、頻繁かつ1か月以上続くとしたら、飲酒行動に問題があるのかもしれません。飲酒の問題は本人に自覚がないですし、医療機関などの治療にも繋がりにくいので厄介です」

この後も詳細な対応方法が書かれている。全部で約650字の回答だ。これに対し、「非常に好感が持てる回答だった」「だから好きなんだよ、中央大学」「さすが我が母校」などと称賛する声が上がった。

「すれ違う人がみんな自分の悪口を言う」

2月3日、「すれ違う人がみんな自分の悪口を言う」「電波で監視されている」などと訴える学生への対応方法もXで注目を集めた。それに対する中央大の回答は次のように書かれている。

「始めに、相手の気持ちへの『アンテナ合わせ』をしましょう。相手の思考や感情のチャンネルに合わせて話を聴いてみます。警察官のような詰問調や、こちらの聴きたいことを一方的に引き出そうとすることはよくありません。相手がどういうテーマなら話し、どういうテーマなら黙るのか。安易に批判や判断をせずに、教えてもらうという姿勢で臨むことが大切です。

相手は非常に敏感になっているので、足を組み替えるなどのしぐさも、否定的な印象を与えることがあるので気を付けましょう。あいづちをうち、適度に相手の顎のあたりを眺めながら、心を込めて聴く態度が大切です」

こちらの回答は全800文字。こうした主張を訴える学生へ寄り添った内容で書かれているため、「聞き手に回る素晴らしさよ」「これはすごいわ」「なんだか感動してしまった」などの声が上がっている。

なぜこうした内容を掲載しているのか。誰が回答しているのか。中央大広報室は4日、J-CASTニュースの取材に対して、「誰が」といった具体的な回答は避けたものの、その狙いを「中央大学には、学生の皆さんが豊かな大学生活を送るためのさまざまなサポート体制があり、今般お問い合わせをいただいた学生相談室の取り組みもその一つでございます」と答えた。

広報室は、「今後も学生の皆さんに寄り添い、よりよい学生サポートに尽力してまいります」としている。

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