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ラーメン支出で山形市が盤石V3、夏は「冷やし」が人気…そば店主「昔からそば屋に中華麺」

読売新聞 / 2025年2月8日 21時10分

3連覇を祝い、くす玉を割って喜ぶ山形市の佐藤市長(左から3人目)やラーメン店主ら(7日、山形市役所で)

 盤石の「日本一」だ。総務省の2024年の家計調査で、山形市は「中華そば」(ラーメンなど)の年間支出額が前年より4796円多い2万2389円となり、3年連続で全国1位となった。暮らしに根付いたラーメンをさらに発展させようと、市や業界団体は情報発信に努めてきた。(五嶋健)

2位に大差

 家計調査では、1世帯(2人以上)あたりの外食の「中華そば」の支出額を調べた。山形市の支出額は記録が残る00年以降で初めて2万円を超え、過去最高を更新。2位の新潟市には6097円の大差をつけた。

 山形市役所には7日朝、佐藤孝弘市長やラーメン店主らが集まり、発表を見守った。V3を確認すると拍手が湧き起こり、佐藤市長らがくす玉を割って祝った。市ブランド戦略課の窓口には3連覇を祝う横断幕が設置された。佐藤市長は「市民、関係者で盛り上げた結果。『山形市』と『ラーメン』がつながり、ブランドが固まりつつある。それを確固たるものにしていきたい」と喜んだ。

サイト、ガイド本

 同市は「ラーメンの聖地、山形市」を掲げ、PRに力を注いできた。23年3月には市内のラーメン提供店を紹介するポータルサイト「#推しメンやまがた」を開設。スープや麺の種類で店を絞り込める仕組みになっている。24年12月には、約190店舗をデジタルマップに落とし込んだ。インバウンド(訪日外国人客)向けに、英語と中国語にも対応した。

 23年冬には紙のガイドブック(B5判)を作成し、24年秋に改良。エリア別の地図を追加し、交通手段もわかりやすくした。市観光案内センターの安孫子司さん(50)は「一覧があり、目当てのラーメン以外にも触れるきっかけになる。地図がついてからは、紹介もより便利になって、お客さんの選択肢も増えたと思う」と語る。

そば屋の「鳥中華」

 山形市を含め、県内ではラーメンの需要が高い。消費量が落ち込みやすい夏場には「冷やしラーメン」が人気で、そば屋ではそばの和風だしに中華麺を入れる「鳥中華」が提供される。創業約40年という同市青柳の「そば処や久志」では、2割ほどの客が鳥中華を注文する。店主の田苗まさ子さん(72)は「山形市には昔から『そば屋に中華麺がある』という文化がある。鳥中華しか頼まない常連さんもいるくらい」と話す。

 ラーメン店や製麺業者、市などで構成する「『ラーメンの聖地、山形市』を創る協議会」会長でラーメン店「麺辰」店主、鈴木敏彦さん(48)は「おもてなしの心を持って日々ラーメン作りができた結果。市内外含め、国外に向けても山形市の素晴らしいラーメンを発信していきたい」と意気込んだ。

 同市桜田東の人気店「らーめん め組」に家族3人で訪れた同市、会社員男性(34)は「自分のことのようにうれしい。ラーメンは週3回ほど食べるので、体の一部になっている。色々な店に行って4連覇に貢献したい」と笑顔を見せた。

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