フランス検察、Ｘの捜査開始…「アルゴリズムの変更で運営がゆがめられている」

イーロン・マスク氏（２０２４年１２月５日）＝ロイター

　【パリ＝梁田真樹子】ＡＦＰ通信によると、フランスの検察は７日、実業家のイーロン・マスク氏が所有するＸ（旧ツイッター）について、アルゴリズム（計算方法）の変更によって運営がゆがめられている疑いがあるとして予備的な捜査を始めたと明らかにした。起訴に向けた本格的な捜査が必要か今後判断する。

　同通信によると、仏与党の国民議会（下院）議員が１月中旬、マスク氏が旧ツイッターを買収してからアルゴリズムが変更され、「Ｘ上では多様な声が減少し、民主主義の脅威となっている」とする告発状を検察に提出し、受理された。

　米国のトランプ大統領の側近でもあるマスク氏のＸを通じた「政治介入」に対し、欧州では警戒感が強まっている。マクロン仏大統領は１月、マスク氏がドイツの急進右派政党「ドイツのための選択肢（ＡｆＤ）」を支持したことを念頭に「世界最大級のＳＮＳの所有者が反動勢力を支持している」と非難していた。