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人権擁護委員が学校訪問、子どもの悩みや困りごとの相談に対応…虐待・いじめ対策の強化狙い

読売新聞 / 2025年2月8日 15時0分

 法務省は新年度から、子どもらを対象に、人権擁護委員による訪問相談を始める。虐待やいじめへの対策を強化するのが狙いで、学校などに派遣し対面で相談に応じる。自治体と連携してトラブルを早期に把握し、救済を図る。

 訪問相談では、人権擁護委員が月に1回程度、自治体が小学校などで運営する「放課後子ども教室」を訪ねる。全国に約1万7000か所ある同教室では、地域住民らが見守る中、子どもたちが自習などをして過ごしている。人権擁護委員も加わって交流を深め、悩みや困りごとの相談に乗る。

 虐待やいじめなど深刻なケースがあれば、地元の法務局に報告する。法務局の調査で緊急性があると判断されたり、「人権侵害」と認定されたりすれば、法務局が学校や児童相談所に対して、カウンセラーによる個別対応や、子どもを専門の施設で預かる「一時保護」などを求める。

 子どもへの虐待やいじめは深刻な状況が続いている。全国の児相が2022年度に対応した虐待件数は過去最多の21万4843件。23年度に小中高校などが認知したいじめの件数も73万2568件に上り最も多かった。

 人権擁護委員による子どもらへの相談対応はこれまで手紙や電話、SNSなどが中心だった。虐待やいじめに対応する学校や児相のマンパワーが不足する中、法務省は訪問相談を通じて、問題を早期に把握し、子どもたちを支援する考えだ。

 ◆人権擁護委員=市町村長に推薦された人の中から、法相が委嘱する。報酬はなく、任期は3年間で、全国に約1万4000人いる。人権擁護委員法に基づいて、人権侵害の相談や調査などに当たるほか、啓発活動も行う。

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