詐欺集団が勢力拡大のミャンマーにタイから不法入国の疑い、日本人４人拘束

タイ西部メソトから望むミャンマー東部ミャワディ。詐欺集団の拠点があるとみられている（１月２８日）

　【バンコク＝佐藤友紀】タイ警察は７日、タイからミャンマーに不法入国した疑いで、日本人４人を拘束したと発表した。４人はミャンマーを拠点にオンライン詐欺を働く詐欺集団に関与した可能性があるという。

　警察などによると、４人は今月１日にミャンマーと国境を接するタイ西部メソトで消息を絶った。当局は４人が違法に国境を越えてミャンマーに渡った疑いがあるとみて、メソトに戻った４人を拘束した。薬物犯罪で日本の当局が逮捕状を出していた者も含まれるという。

　２０２１年に国軍がクーデターを起こしたミャンマーでは、国軍と民主派などとの戦闘に伴う混乱に乗じ、詐欺集団が勢力を拡大しているとみられている。市民団体の調べでは、２１の国・地域から約６０００人が偽の求人で誘い出されるなどして、ミャンマーで詐欺に加担させられている可能性があり、日本人も含まれていると指摘している。