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輪島から避難、日本航空高と大学校石川の生徒が東京・青梅で巣立つ「今度は自分が人命救助に」

読売新聞 / 2025年2月11日 15時25分

卒業式の最後に制帽を投げる卒業生ら(8日、青梅市で)

 昨年1月の能登半島地震で被災し、東京都青梅市に避難している専門学校「日本航空大学校石川」(石川県輪島市)と「日本航空高校石川」(同)の卒業式が8日、東京青梅キャンパスで開かれた。卒業生らは遠く離れた古里への思いや、受け入れてくれた青梅の人たちへの感謝を胸に、母校を巣立った。

 両校のキャンパスは、輪島市にあり、地震で校舎や学生寮が損壊。昨年4月に明星学苑から青梅校を無償で借り受けた。学生や生徒は、仮設の寮で暮らしながら、学び続けてきた。

 東京青梅キャンパスの体育館で開かれた卒業式には、両校の卒業生計約290人が参加。卒業証書授与で壇上に立った教員らは、コロナ禍や地震に翻弄ほんろうされた日々を振り返り、卒業生に「感謝を忘れずに頑張れ」とエールを送った。

 卒業生らは目に涙を浮かべながら、肩を組んで「We Are The World」を熱唱。式の最後には「解散」の号令に合わせて笑顔で制帽やスカーフを高く投げ、会場を後にした。

 輪島市出身の高校3年生、渋洞龍輝さん(18)は卒業後、警察官として一歩を踏み出す。地震で実家は無事だったが、昨年9月の豪雨災害で被災。金沢市に避難した両親ら家族からは「自分のやりたいことを続けて」と背中を押されたという。

 渋洞さんは、地元で被災者のために奔走する警察官の姿に憧れたといい、「いつどこでまた災害が起こるか分からない。今度は自分が人命救助に向かいたい」と決意を語った。

 大学校航空ビジネス科2年で富山県出身の藪田華帆さん(20)は、春から航空会社で客室乗務員として働く。同高校と大学校の計4年を輪島市で過ごし、被災直後は慣れ親しんだ校舎を離れる不安を感じたという。藪田さんは「温かく迎え入れてくれた青梅の人に感謝している。能登と青梅で学んだことを生かして、素敵なサービスを提供したい」と目を輝かせていた。

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