次期アメリカ大統領選での「禅譲」へ虎視眈々…バンス副大統領、初外遊で存在感アピール
読売新聞 / 2025年2月11日 14時20分
【パリ=淵上隆悠】バンス米副大統領(40)は10日にスタートした就任後初の外遊で、トランプ政権の「ナンバー2」として自らの存在をアピールする。2028年大統領選にも意欲があるとされ、トランプ大統領からの「禅譲」を虎視
バンス氏は10日、「人工知能(AI)アクションサミット」に出席するため、パリを訪れた。トランプ政権は開発優先のAI政策を進める方針で、バンス氏は米国の姿勢を世界に示す。14~16日にドイツで開かれる「ミュンヘン安全保障会議」にも参加する予定だ。
バンス氏は政権発足以降、官僚組織に大なたを振るう「政府効率化省(DOGE)」トップの実業家イーロン・マスク氏らの陰に隠れがちだ。閣僚人事では、承認に難色を見せる共和党の上院議員を説得する「寝業」に徹した。一方で、中国発の動画共有アプリ「TikTok(ティックトック)」の米国事業売却問題の担当にトランプ氏から指名されるなど政権内で重要な役割を果たしている。
バンス氏が28年大統領選に出馬するかどうか、早くも注目されている。米国憲法では米大統領任期は通算2期8年に制限されているため、トランプ氏の退任が既定路線だ。2日の米FOXニュースのインタビューで出馬の可能性を問われたバンス氏は「政治的な橋は時が来たら渡ろう。まずは国民のために良い仕事をすることに集中している」と意欲をにじませた。
ただ、前途は多難だ。米調査機関ピュー・リサーチ・センターによると、ハリス前副大統領までの歴代副大統領49人のうち大統領を目指した人は29人に上る。このうち、選挙を経て大統領に就任したのは10人にとどまる。大統領選で苦戦する背景として、副大統領経験者にのしかかる政権の「負の遺産」が指摘される。24年大統領選でも、不法移民対策を訴えるハリス氏は「なぜ現政権でやらなかったのか」と繰り返し攻撃された。
米史上3番目に若い副大統領のバンス氏は作家と投資家という異色の経歴を経て23年に上院議員となった。28年大統領選でライバルになると見込まれるフロリダ州のロン・デサンティス知事やニッキー・ヘイリー元国連大使との争いに勝てるかは未知数だ。ハリス氏ら出産経験がない女性を「子なしの猫好き」と表現し、批判を浴びたこともある。
トランプ氏の言動は度々物議を醸しているが、バンス氏は「国民に選ばれた大統領が約束を実行する」と全面的に擁護している。トランプ氏に対する忠誠を示し、「後継者」の座を狙っているとみられる。
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