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題名に「パレスチナ」の100冊、イスラエル警察が書店から押収…常連客の学者「恥ずべきだ」

読売新聞 / 2025年2月11日 17時28分

10日、再開された東エルサレムの書店に「連帯」を表明するために集まった人たち=福島利之撮影

 【東エルサレム=福島利之】イスラエルの警察は9日、東エルサレムのパレスチナ人が経営する「エドゥケーショナル書店」を扇動容疑で捜索して約100冊の本を押収し、店主ら2人を逮捕した。イスラエルの左派や欧州各国は、「文化を抹殺する暴挙」として非難した。

 逮捕されたのは、店主のマフムード・ムナ氏(42)とおいのアハマド氏。警察当局は「扇動とテロ支援を含む本を販売した」と理由を説明した。両氏は10日、裁判所で「公共秩序を乱した容疑」に切り替えられ、1日の拘束延長と5日間の自宅軟禁を命じられた。両氏の弁護士は「パレスチナ人の声の封殺だ」と批判した。

 マフムード氏の兄イヤード氏(55)によると、9日午後3時頃、私服警察官10数人が客を外に出した上で「パレスチナ」の文字が題名に含まれる約100冊の本を押収し、2人を逮捕した。同日夜にほとんどの本が返却されたが、8冊は返却されなかった。そのうちの1冊は「川から海へ」と題された子ども向けの塗り絵本だった。題名はヨルダン川から地中海までの「パレスチナ全土」を意味する。

 1984年に開店した書店は、パレスチナ問題を扱う本を多くそろえ、学者や外交官、記者のたまり場だった。10日午後に書店が再開されると、常連客が集結して連帯を表明した。ホロコースト研究の著書が置いてあるヘブライ大のアモス・ゴールドベルグ教授(58)は、「ここはイスラエル人とパレスチナ人が出会う文化の発信拠点だ。警察の行為は恥ずべきだ」と憤った。

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