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下関の築19年マンション、地震の遮断構造が図面のわずか15%…住民側の調査で判明

読売新聞 / 2025年2月11日 21時52分

山口県下関市

 三井住友建設(東京)が施工した山口県下関市のマンションで、地震の揺れを遮断する隙間「構造スリット」が、図面通りに施工されていなかったことがわかった。同社は不備を認め、是正措置を進める方針。市は建築基準法に基づき、同社に是正の方法や時期の報告を求めている。

 同社によると、不備があったのは、2006年2月に完成した10階建てマンション(75戸)。図面上の構造スリットは245か所だったが、住民側の要請を受けて24年10月に建物の外側から調査した結果、確認できたのは38か所(15・5%)にとどまった。

 住民側によると、以前から漏水などのトラブルが相次いでいたため、22年に検査会社に調査を依頼したところ、構造スリットの不備が判明した。

 構造スリットは、地震の揺れを遮断するため、壁と柱やはりなどの間に設ける隙間。幅は2・5~5センチ程度で、ポリウレタンなどの緩衝材を詰める。隙間がないと、地震で被害が生じる危険性が高まり、建築基準法に抵触する可能性がある。

 三井住友建設は今後、住民の了解を得て室内からも調査し、住民側と協議した上で是正工事の計画を立てる意向を示している。同社広報室は取材に対し、「大変申し訳ない。早く是正したい」とする一方、「完成から長い時間が経過し、不備が生じた理由の確認は難しい」としている。

 このマンションに住む男性は取材に対し、「他の住民も不安がっている。一刻も早く改善してほしい」と話した。

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