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八潮陥没「節水」に努めた埼玉県民…都内のコインランドリーで4人分洗濯、バスは洗車せず

読売新聞 / 2025年2月12日 6時30分

県内の下水道に排水しないよう東京都内のコインランドリーを利用する女性(11日、東京都足立区で)

 埼玉県八潮市で県道陥没事故が発生して2週間となった11日、県は12市町約120万人を対象に続けてきた下水道利用の自粛要請について、12日正午をもって解除すると発表した。これまで節水に協力してきた県民らからは、様々な声が聞かれた。

住民

 「重い衣類を運ぶ労力が減る。少しほっとした」

 11日夜、自粛要請が解除されることを知った同市の主婦(72)はそう話し、胸をなで下ろした。

 下水道への排水を減らそうと、事故翌日から東京都内のコインランドリーに通ってきたという。この日も、家族4人分の洗濯物を車に積んで訪れていた。利用1回につき1100円かかるが、「痛い出費だけど仕方ない」と受け入れた。食器のまとめ洗いなどもしていたという。「少しでも水を減らせればと思って続けてきた。運転手さんが救出されていないのが気がかり」と話した。

飲食店

 陥没現場近くのインドカレー店「きーCurry」では事故発生後、洗い物をしなくて済むよう、スプーンや皿を使い捨ての紙製品などに切り替えた。洗い物も、シンクに湯を張ってため、回数を減らす工夫をしてきたという。

 「安否がわからない運転手の方のためにも協力したかった」と、オーナーの男性(45)。自粛要請の解除を知っても「すぐに水を使っていいか不安もある。利用を控えてより早い救助につながるなら自粛を続ける」と話した。一方、通常の食器で料理を提供したい思いもあり、「(捜索に)支障がないなら元に戻すことも考えたい」と複雑な思いも口にした。

バスやタクシー

 地域で暮らす人々の足を支える公共交通機関も、節水に取り組んできた。

 自粛対象の自治体を運行する大手バス会社は、対象地域が管内の営業所に対し、所内の洗車機でバスを洗わないよう指示。汚れはぬらした布などで拭き取るようにしていたという。

 杉戸町のタクシー会社「太平交通」も、洗車の際にホースによる水は使わず、モップとタオルを使うなどして節水を徹底した。平子章社長(79)は「最近は雨もなくほこりは払う程度で十分。公共的な機関として、節水には協力したい」と語った。

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