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シイラやブリを天日で干してうまみ濃縮「猫の食いつきすごい」…徳島・美波で未利用魚肉片から「ペットのおやつ」

読売新聞 / 2025年2月12日 15時48分

天日干し中の「ペットのおやつ」を見せる浜さん(徳島県美波町で)

西京みそ漬けは酒のアテに

 未利用、低利用の徳島県産魚を加工食品にしている美波町のベンチャー企業「澄海スカイ」が、製造工程で余った魚の身を利用して新商品「ペットのおやつ」(仮称)と「西京みそ漬け」を開発した。使う魚の種類を増やし、県庁で開かれているマルシェで販売する予定だ。(吉田誠一)

 同社は2023年8月に同町志和岐しわぎの漁港で、町の施設を借りて創業。漁業者が水揚げしても市場では高値がつかないシイラや小さなブリ(ツバス)などを切り身にして、生食用や塩こうじなどで漬けた加熱用の商品を製造している。

 その工程で出た魚肉片や内臓、骨などは、飼料や肥料用として業者に引き取ってもらっているが、同社CEOの浜隆博さん(54)が昨年10月、これらのうち形が不ぞろいだったり、大小バラバラだったりした魚肉片を、できるだけ手間をかけずに活用できないかと思い立って開発した。

 ペットのおやつ(25グラム入り、税込み100円)は、魚肉片を味付けなしに、そのまま作業場の屋外で網をかけて天日で干す。美波町の陽光と潮風が、うま味を増して凝縮。この商品を保護猫カフェで試したデザイン会社代表の女性(52)(三好市)は「人が食べてもおいしい商品。猫たちの食いつきはすごい」と評価する。

 一方、西京みそ漬け(100グラム入り、同250円)は、西京みそを小松島市の老舗メーカー・浜醤油しょうゆ醸造場に特注。さらに、みそや魚の日々の状態の違いや気温、湿度などにより、調味料の配合を浜さんが微調整し、一晩~数日漬け込む。流水で20分程度解凍し、オーブントースターで焼いたり、レンジで1分半温めたりして食べる。そのままご飯にのせてもおいしく、酒のあてにもよい。

 昨年11月に徳島市で開かれた「徳島ビジネスチャレンジメッセ」で試食を行うと好評で自信を深め、商品化を決定。同11、12月にあった県庁でのマルシェで販売すると、各回計420パックが完売した。

 新商品のペットのおやつ、西京みそ漬けともシイラ、ブリのパックがあるほか、新たにボラ、スズキでも製造を1月から始めた。今後、県庁のマルシェに毎回出店して販売する予定。

 浜さんは「ペットのおやつは、人も食べる食材そのままで安心安全。猫カフェやペットサロンで提供するのも良いのでは。西京みそ漬けは、素材の魚が抜群においしいうえ、特注みそを使い、味に自信がある」とPRしている。

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